ヨーガスートラ 1-10,1-11 〜考えの機能④眠り⑤記憶〜

最終更新: 2019年7月3日

第1章


1-10

特別な考えが何も浮かんでこない状態を

「ニッドラー(眠り)」

といいます







知覚、考え、意志、表現、夢…これら全てがない、深い眠り・熟睡の状態です。


そこには、タマス(鈍質)という闇に覆われたヴルッティ(考え)が流れています。

外の世界とのつながりを解いて、五感を休ませ、寝ているという状態を起こすのも、考えの1つの機能。


「ニッドラー」は、苦悩の原因にならない考えの1つです。


熟睡しているときは、外の世界で演じている役割から解放され、何にも頼らず、依存せず、本来の自分の意識の源である、自分自身に戻って、満ち足りた状態にあります。


深く眠り、本来の自分自身に戻ったとき、私たちは幸福感と満ち足りた経験をたっぷり味わうことができます。




1-11

過去に経験したこと、その対象が失われずに残っていることを

「スムルティ(記憶)」

といいます







過去に経験したスムルティ(記憶)の中には、「間違って」覚えていることも、「想像」しただけの考えで心に残っていることもあります。

「聖典」や新しい経験という正しい知識によって、間違った曖昧な記憶は改めることができる。


狭い考えの世界にある間違った記憶を正しく改めることを、yogaでは「心を浄化する」と表現します。


yogaの教えは、知っただけで意味を理解しないままでは、力と効果を発揮できません。


知識を自分の理解に落とし、知恵にまで深めること。


何度も繰り返し学び、自らyogaを実践することで、初めて自分を変える力を発揮するのです。



*******5つのヴルッティ*********


1、プラマーナ(知恵)…今あること、実在を映す考え

2、ヴィパルヤヤ(間違い)…間違った考え

3、ヴィカルパ(想像)…未来を映す傾向がある考え

4、ニッドラー(深い眠り)…熟睡

5、スムルティ(記憶)…過去のことを映す考え


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これら5つの考えを可能にしている存在が「アートマー(真我)」。

私たちの本当の姿、知恵の源です。


yogaは5つの考えを通して、私たちに真実を教えてくれます。



*参考書籍:やさしく学ぶYOGA哲学 ヨーガスートラ